独立しやすいことで有名な診療科

眼科は数多くある医師の診療科の中でも、将来独立開業を目指す医師から多く選ばれている診療科となっています。

これは眼科は内科や外科のような緊急性のある病状が少なく、診療所を開業した場合にも外来中心の定時までの業務をしやすいためです。
平成24年の調査では医師免許を持つ人のうち眼科医として勤務をしている人は第14位となっており、全体の約2%を占める割合となっています。

特徴的なのが医師全体のうちで特に女性医師に多く希望をされているということで、男性医師の眼科医が全体の17位であるのに対し、女性眼科医は全体の6位とかなり高い割合となっています。

これも眼科医として開業をすることでライフワークバランスをとりやすいということがかなり関係をしているのではないかと思われます。
現在の眼科医が主に担当する疾病にはアレルギー性の病気があり、花粉など特定の要素により目に異常がある患者の診療を行っています。

また視界が悪くなる緑内障白内障眼瞼下垂も多く取り扱われる病気であり、高齢者が自律した生活を送るためのケアをしていくために地域で重要な役割を担っています。

希望者が多いことで競争率の激化も

人気の高い眼科医ですが、その一方で診療科の偏重を招く一つの原因になっています。

眼科と並んで人気が高い診療科として皮膚科や耳鼻いんこう科がありますが、そうした緊急性が少なく開業が比較的やりやすい診療科に希望が集中し、より高い技術や多くのスタッフが必要となる救急医療やICU(集中治療)などといったところに必要な人員が間に合わないといった問題が起こっています。

勤務が難しい診療科を選ばない医師を責めるつもりはないのですが、逆に人気のある診療科にばかり人が集ってしまうことにより、その分野での医師同士の競争が激化するという問題もあります。

つまり仮に眼科として診療所を開業をしても、近隣同じような眼科医が開業していることもよくあり、また眼科を訪れる患者さんの数はそれほど多くないため診療所同士で患者さんの取り合いになってしまったりします。

ですので仮に眼科を目指すということならば、その分野で地域一の腕前になるくらいの強い気持ちがないとなかなか続けていくのは難しいと言えます。

その問題が顕著になったのが近年問題になったレーシック手術の問題で、利益優先のクリニック運営をしたために衛生的な問題から目に大きな障害が残った患者さんに訴えられるという事件が起こりました。

眼科医として勤務するための適性

眼科医の仕事は一見簡単なようですが、実はかなり早いスピードで技術が進んでいます。

例えば数十年くらい前に日本国内で急激にコンタクトレンズが普及したことにより、眼科医はかなり大きなシェアを獲得しました。

診療所を開業しつつ、定期的にメガネショップなどでコンタクトレンズのための診療を副業として行うといった方法もとられました。

しかし現在ではそうしたコンタクトレンズ需要もひとまず落ち着き、コンタクト診療だけでは食っていけないというのが現状となっています。

レーシック手術もそうですが、新たな技術にすぐとびつき利益をあげようとするというのは医師としての倫理にかなり問題がある行動とも言えます。

技術の習得などは医師として必要なことですが、あまりにも利益ばかりを追求することのないような高い倫理観も眼科医の適正として求められます。